スピンアウト・スピンイン
近年の企業経営は、合併により企業規模が拡大するという方向でなく、多角化に重点を置いています。多角化もコングロマリット経営のように単なる複合ではなく、企業内の頭脳部分、開発部門を独立させて完全な別会社にして効率を高めようとするやり方で、それをスピンアウト戦略など言っています。物をスピン、ねじりて画転させると、一部分がアウト、外ヘ飛び出すことから、この新語が生れました。機動性、フレキシビリティーを強く要求し、必要とする現代企業から生まれました、水平多角化の知恵といえます。
自分の属する組織から、故意に脱落することを、スピンアウトと言いますが、男として、どうせやるならと、組織や企業を抜け出したりしないで、組織の中で居直って、台風の目のような行動をすることをスピンインと言います。公害企業の中から、社員が、自社の公害原因を告発するようなときに用います。その際にその組織からはじき出されないようにするには、相当の努力が必要ですが、この努力に興味の中心を置こうという考え方です。

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